あるべき街の姿

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「お前に自分が本当に大切にしているものをやる」

彼は”親友の証”として、その大切なものを引っ張り出してきました。

手に持っているのは、古くてゴワゴワしてて、一見すると「汚っ」って反射的に言ってしまってもおかしくない”靴下”でした。

「これは俺が山に登る時にいつも愛用している靴下で、もう30年以上履いてるやつだ。これを履いて山に入れば必ず安全に戻ってこれる、自分にとっては相棒であり、お守りみたいなものだ」

「・・・あ、ありがとう。」

ポートランド観光局で働くジェフ・ハマリーさんと日本に住む親友とのエピソードです。

もちろん、靴下を送った主がジェフさん。

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”普通”の感覚で言うと、履き古した靴下を人にプレゼントするなんて失礼にあたるし、また、”普通”は30年以上も同じ靴下を履き続けません(笑)

ポートランドの人たち、オレゴンの人たちは、とことん物を大切にします。

大切にするといっても大事にしまっておいたり飾っておりたりするのではなく、徹底的に使い込み、壊れても直しては使い、直しては使いを繰り返します。

その物のポテンシャルを最大限に引き出します。

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これはジェフのバイクなんですが、こちらもなんと30年選手!

卵が先か鶏が先かの話になってきますが、物を大切にするからこそ、作り手の気持ちを本当に理解した人たちが多い。

だからこそ街に生産者自らがやってくるファーマーズマーケットが定期的に開催されたり、地ビールやこだわりのコーヒーが街中に溢れたり、クラフトマンたちが集まってきたりするわけです。

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またそういう人たちで溢れてるからこそ「作り手の顔が見える環境」が当たり前に出来上がり、物を邪険に扱ったり、無駄にしたりということがなくなっていく・・というサイクル(循環)が生まれていきます。

まさに数年前世界で見直された日本語、「モッタイナイ」の精神です。

そして、その根底にはやはりオレゴンの持つ大自然があります。

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 「緑豊かな自然を大切に想う気持ち=物を大切にする」

大量消費の時代を乗り越え、成熟社会の先に存在する街、ポートランド。

これから僕たちが見据えていく”あるべき街の姿”が、ここにはあると思います。

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この街のライフスタイルを体感するツアー『Love It, Portland』まで、あと1週間!

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