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「ここで店を始めて4年くらいになるけど、元々はサンディエゴにいたんだ。こっちに来た時は全てを売り払って、借金もなかったけど、持ってる金も全くなかった。そこからだよ。」
スカイさんと2人のスタッフと共に全くのゼロからのスタート。
ガランとしただだっ広い空き店舗。そこにあったのはスカイさん曰くの「だっさいキャビネット」。
でも、これ使ってなんとかならんもんかと、考え、上と下をズラして、扉を全部外して、このバー用のキャビネットに。
そんな風に少しずつ、少しずつ”手作り”で、お店を作って、いや、創っていったそうです。
でも、なんでまたバーカウンターから・・??
「もちろん自転車は大好きだよ。でもね、今まで働いたどの自転車屋も自分が働きたいところじゃなかったんだ。どこも”自転車を売ってる”んだよ。俺がやりたいのはそうじゃないんだ。」
ほほー。自転車屋さんだけど、自転車を売りたいんじゃない、と。
「これを見てくれ。アーティスティックだろ?」
見せてくれた一枚の写真を元に作られたグラフィックアート。かっこいい。
「自転車のパーツをこうやって一つのアートとして見せることだってできるんだ。だから俺たちはフォトグラファーも雇ってるし、写真スタジオも持ってる。パーツをパーツとして売ってるだけだったら、こんなことやらないだろ、普通?」
やらない。てか、そんな発想すら普通は生まれない。
だからこそ、この1枚がかっこいい。
「”自転車”っていうモノを売って終わりなんてことはしたくないんだ。アートだったり、ファッションだったり、グルメだったり、音楽だったり。この地下室にあるものだって、ミニシアターにこのVIPルームだって、全て自転車とは関係無いだろ?全ては”俺”なんだ。”俺”が好きなことだけをこのお店に落とし込んでるんだよ。」
またも言い切った!全ては”俺”なんだ、と。
この発言だけを聞くだけだと、なんて”自分勝手な”オーナーなんだろって思われるかもしれません。
でも、そこは全く逆で、このスカイさん、”俺”を強調しながらもベクトルは自分に向いてないんです。ベクトルは常にお客さんであり、また自転車と全く関係の無かった人たちに向けられてるんです。
だってそうじゃなかったらあんなにもお店に人が集まんないし、楽しそうにしてないですって!
自分が好きなことやって自分が心地良い場所を作る・・それがひいては地元の人たちにとっても最高に居心地の良い場所になる。
そして、自転車に全く興味無かった人たちをも自然に巻き込んで、この世界に当たり前のよう引き入れる。
彼らが自転車を買うのはもちろん、ここ、Velo Cult Bike Shop。
すごいです・・・すごすぎます。
スカイさんはこうも言いました、
「俺たちがやろうとしてることは、まだ5%しか達成されてないんだ。まだ95%やらなきゃいけないことがあるし、やりたいことがあるんだ」
これだけの空間が既に出来上がってても、まだ5%。
スカイさんが見てるカルトな未来。100%じゃないにしても、彼がある程度その目標を達成するのは5年後なのか、10年後なのか?
いずれにしろ、 毎年、ここを訪れるのが楽しみになりました。
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