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スペインのバスケットリーグ、『リーガACB』を観戦するのが長年の夢でした。
今回のスペイン旅行で、いよいよ実現!
・・したんですが、ある意味、賭けでした。
なんせ、スペインの試合日程の発表が、「この土日、どちらかで試合がありまーす」ってやり方。
え、土曜日か、日曜日!?
バルセロナ到着するのが土曜日の朝、試合が開催されるのはマドリード。
土曜日開催だとすると、到着日にバルセロナからマドリードへの移動は体力的にも厳しい。。
逆に日曜日であれば、朝一でバルセロナからRenfe (レンフェ)という日本の新幹線みたいな列車に乗れば3時間で到着できるから、マドリード観光も出来るくらいの余裕も生まれる・・
そしたら、日曜日に開催決定ってニュースが旅行の2週間ほど前に届きました。
念ずれば通ずる!!
土曜日にバルセロナに到着して、一日観光して、翌日の朝、まだ暗いうちから、レンフェでマドリードへ移動。
レンフェは本当に新幹線みたいにスムーズで快適な乗り心地な上に、車内で映画上映もしつつ、朝ごはんまで出してくれてびっくり!
外の景色も楽しみながら、3時間があっという間に感じるほどでした。
ソフィア王妃芸術センターで「ゲルニカ」見たり、アルカラ門の前で記念撮影したりと、マドリード観光の後、いざ試合会場へ!
試合開始は18時半だったので、会場の雰囲気見たり、グッズ買ったり、いつものブレイザーズ観戦の時と同じようにだいぶ余裕を持って早めに行動をとったんです・・・・
が、しかし!!
17時前にもかかわらず、会場周りに人の気配無し。
え、場所間違えた!?ってくらい誰もいないんです。
アリーナの中も暗いし。
まじかまじかと、アリーナをぐるっと回ってたら、ちょっとした人だかりが。
そして警察官。
お、これはもしや・・
やっぱり、今節のアウェーチームであるFCバルセロナ・ラッサの選手の入り待ちの団体でした。
そうなんです、僕が観戦した試合は、「レアル・マドリードvsFCバルセロナ・ラッサ」というリーガACBで最も熱い”クラシコ”と呼ばれる伝統の一戦だったんです!
(番組スタッフから何度も、「え、それってサッカーの試合だよね?」と聞かれましたが、バスケです!)
バルサの選手はナバーロとクラベールくらいくらいしか名前は知らないけれど、開場もしていなくて他にすることもなかったので、一緒に入り待ち(笑)
そして、もう開場するだろうと入り口に行くと少し列が出来てました。
が、試合開始1時間前の17時半になっても、まだ開かない!
こんなにもノンビリしてるのね、ビックリです。
いよいよ開場・・・ドキドキしながらいざ中へ入ると・・・
おおおお、1万人以上のお客さんを収容できるとあって、かなりの迫力!!
・・・しかし、お客さんは現れない。
”クラシコ”ということで、相当なプレミアチケットで、値段も跳ね上がってたんですが、本当に!?って思ってしまうくらい人が現れない。
待つこと、10分、20分、30分・・。
人が徐々に増えてきて、試合開始10分前には、さっきまでどこにいたんだよってくらいの人、人、人!
そして、人が集まったと思ったらいきなり始まる大合唱!
噂には聞いてました、バスケットといえど、まるでサッカーの応援のようだと。
まさに、でした!
相手チームベンチ側のゴール裏が熱狂的なファンたちの席で、ゴールから見て右側の人たちが紫のTシャツやユニフォームを着ていて、左側の人たちが白色のグッズを身につけていました。
チャントなどは紫色の人たちが先導している感じで、白色側に太鼓を持ってリズムをとる人がいました。
「レアール、マドリーード!レアール、マドリーード!」
きっとですが、サッカーのチャントと同じなんでしょうね。
とにかく地響きがすごかった、これです、このNBAともBリーグとも違う独特の雰囲気を味わいにきたんです!!
もうね、ずーーーっと歌い続けてるんですよ!
しかも、ゴール裏の熱狂的なファンたちはずっと立ちっぱなし!
オフェンスもディフェンスも関係なく、とにかくオラがチームを”応援”し続けてるんです、会場全体が!!
(どんな様子かは僕のインスタに動画アップしたので、そちらもどうぞご確認ください。)
日本だと、オフェンス、ディフェンスで攻守が変わる度に会場の音響を使って応援スタイルを分けています。
NBAでも常にではないにしろ、基本、オフェンスとディフェンスではリズムが違う音を使っています。
”応援”とは自然発生的に起こるものであって、音響を使うことなどうんぬんかんぬん、これも賛否あるとは思いますが、ここではそういうどちらが良い悪いを論ずるのではなく、とにかく文化の違いを感じたことを強くお伝えしたいです!
そんな力強い応援スタイルに圧倒され、試合開始からしばらくはお客さんに目と耳がいってしまうほどでした。
オラがチーム、レアル・マドリードが得点した時やナイスプレーをした時は、割れんばかりの大歓声!
かたや、相手チームであるバルサの選手紹介から入場、フリースロー打つ時などは鳴り止まない大ブーイング。
しかも、今はスペイン国内、カタルーニャの独立問題で大きく揺れています。
まさに、中央政府の都市マドリードが、独立を願うカタルーニャの中心都市バルセロナを迎え撃つという政治的な思惑も試合に持ち込まれた一戦だったわけです。
普段からそうなのかわからないですが、とにかくスペイン国旗を持って来場してるお客さんを多く見かけました。
そうそう、レアルのアリーナMCさんが良い感じなんです!
(風貌は今のマラドーナみたいな感じ)
得点決めた時の選手の名前の叫び方に熱がこもってて、むっちゃ愛を感じるんです。
「ルディーーーーーーーーーーーーーーフェルナンデーーーーーーース、バーーモス(さあ、これからもっともっと行こうぜ!)、バーーーモス!!」
実は、このルディ・フェルナンデスってレアルの選手は、昔ブレイザーズにも在籍していたことがある選手!
アスレチック能力が高く、シュートフォームも綺麗で外からもバシバシ決める彼のプレースタイルが大好きで、一目で虜になり、その時のブレイザーズの5番のユニフォームはしっかり購入しておりました。
ブレイザーズ時代のルディのユニフォームを着て、ルディの母国、スペイン・マドリードで応援できたことも感慨深かった。
(こちらの写真、携帯で自撮りしか出来なかったので、インスタにアップしています)
誰か他のお客さんに、「お、アメリカにいた時のルディじゃねーかよ、兄ちゃん!」と、声かけられたりするかなって期待してたけれど・・誰も声かけてくれず、残念!
今やこうやってヨーロッパや世界各国から有能な選手たちがどんどんNBAに挑戦する時代。
そこで実績、知名度共に世界的に広まった選手が自国へ帰り、また自国のバスケットを発展させていく。
素晴らしいよね、この循環。
日本も遠い未来ではなく、近い将来、きっとこんな時代が来るって信じています。
共に NBAで活躍したルディとナバーロのマッチアップとか激アツもんでしたよ!
この日、ルディはダンクに行こうとした選手のブロックや、大事なところでの2本のスリーポイント、華麗なアシストなどで会場を沸かせていました!
「ルディーーーーーーーーーーーーーーフェルナンデーーーーーーース、バーーモス、バーーーモス!!」
試合は最初から最後までずっと一進一退の攻防で、レアルの7番、スロベニア出身のルカ・ドンチェックって選手(今後注目していきたい選手!)とバルサの1番、フランス出身のケビン・セラフィンって選手が点を取り合ってましたね。
ユーロのバスケットって、かなりシステマチックで、パスを回して回して、フリーになった選手がスリーポイントをガンガン打っていくって勝手なイメージがありましたが、レアルもバルサも基本はトップからピック&ロールを多用し、その後、ボールを持った選手の個人技で攻めるってスタイルでしたね。
ゴール下のフィジカルの強さ、粘りはさすがでした。
そして、ディフェンスは両チームともとにかく激しく、オンボールへのプレッシャーディフェンスは体を当てるようにしてピタッと張り付いて、隙あらば手を出して常にスティールを狙ってましたね。
これがダブルチームになると、相当なボールハンドリング技術を持っている選手でないと、ボールキープに精一杯で、ゲームメイクまでは難しい。
バルサのベテランPG、スペインの至宝、ファン・カルロス・ナバーロ(ラ・ボンバ)はどんなプレッシャーがあろうとも、常に冷静にゲームコントロールしていました。
この試合、最後の最後までどうなるかわらかない一進一退のナイスゲーム・・!
PGに分があったか、84ー80でバルサの勝利となりました。
どちらのチームのファンってわけではなかったけれど、ルディの応援もしてたし、勝利後のお祭り騒ぎも見てみたい気持ちもあったので、レアル敗北で、ちょっとだけ残念な気分。
これまた驚いたのが、お客さんの撤収の早さね(笑)
「はい、残念、仕方ない、次、次、帰ろう」
てな具合で、試合後10分もしたら、会場誰もいませんでした。
もちろん勝利してたら結果は違ったんでしょうけど、それでも、潔いくらいの撤収ぶり。
その代わり、外のバルやレストランは大盛況!
そうだった、この人たちの晩御飯はこれから(22時以降)だった(笑)
彼らは、試合開始ギリギリに現れて、試合中は声を出し続け、終わったらサッサと会場を後にし、その後、バルで思う存分その日の試合の興奮を(愚痴を含め)語り合う。
試合前も試合中も、試合以外のエンターテインメントはほとんどなかったレアルのホームゲーム。
(ハーフタイムにハーフコートショットに挑戦みたいな企画があったのと、あとは基本的にチアのダンスのみという演出。)
純粋なまでに目の前にあるバスケットの試合のみに集中し、全身全霊で”オラがチーム”を鼓舞し続けるとい観戦スタイル。
ここまではっきりとした文化の違いをバスケットを通じて感じることが出来たのは、素晴らしい経験。
しかもそれが長年の夢だった『リーガACB』の観戦、さらに、それが「クラシコ」と言う特別な試合だったこと、もう感無量です。。
しかし、人間というのは欲深い生き物。
スペインの他の都市のホームチームにも行ってみたいし、他の国のバスケットリーグも観戦したくなってる・・イタリアとか、フランスとか・・南米、アジアの国々も・・!
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