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Bリーグ元年も先日のアワードセレモニーを持って全てが終了。
日本のバスケットボールがかつてないほどメディアなどで取り上げられ、バスケットを愛する一人の人間として、本当に本当に楽しい8ヶ月だった。
Bリーグをきっかけにバスケットを始めた子供達も多いと思う。
これもまた本当に嬉しいこと。
僕は『スラムダンク』に影響を受けてバスケットボールを始めた。
それが中学生になってから・・だから今から24年前。
その頃こんなニックネームを持つ選手がいた。
“ミスター・バスケットボール”
佐古賢一という選手。
初めて佐古選手のプレーを観た日から虜となり、ずっとずっと憧れていた。
そんな佐古選手に会いたくて会いたくてふるえていた中学時代。
修学旅行で佐古選手が所属していた「いすゞ自動車」に会いに行くと決意し、マネージャーさんに連絡。
OKのお返事。
ワクワクしながら当日、体育館へ。
しかし、おじさん&おばさんがずっと卓球やってて、待てど暮らせどバスケットが始まらない。
マネージャーさんに連絡してみる。
「君たち、一体、どこにいるの!??」
「え、体育館にいますけど・・」
「どこの!?」
「川崎市の・・」
「違うよ、いすゞの体育館だよ!」
「えーーー!!」
「今からそっち行くからそこ動かず待ってて!」
その後、いすゞの体育館へ行くと練習は終わっていた。
そう、憧れの佐古選手には会えず。。
「もう、せっかく来るっていうから、5対5のミニゲームとかも考えていたのにー」
うわーーーーーー!!!!会えなかっただけじゃなく、そんなチャンスまで逃したなんてーーーー!!!!
それから10年。
時は経ち、バスケット選手に憧れてた少年は大人になり、何故か選んだ職業はラジオDJ、名古屋の ZIP-FMという局で。
ある日、本屋に行くと『ファイブ』って本が目に飛び込んできた。
読んでいると、佐古選手 に会いたくて会いたくてふるえてたあの頃を思い出す。
「あの佐古選手が刈谷にいる・・アイシン・シーホースというチームに!自分も愛知県にいて、一体、何をやってるんだ!?なんで佐古さんに会いに行ってないんだ!てか、会うだけでいいのか!?今の仕事はなんだ?喋る仕事だろ、おい・・佐古選手の名前をコールしてみたくないか!?」
一応、ZIP-FMにお伺いをたて、営業からアイシン精機に一報だけいれておいてもらったが、「君の言ってることはよくわからんから、後は自分でやってくれ」と営業から言われ、直接電話することに。
それまで社会人経験の無い人間がそんな大企業に電話なんてもちろんしたことなく。
でも、会いてくて会いてくてふるえが止まらないから、もうドッキドキしながら電話をかけることに。
今思えば人生の中でもトップ3に入る緊張だったかも。
「それでは広報におつなぎ致します。」
ドキドキ、ドキドキ。
「はい、お電話変わりました、広報の◯◯と申します」
「あ、わ、わ、わたくし、あの・・」
言葉が詰まる。が、勇気をだして続ける。
「ZIP-FMというラジオ局で喋っております、こ、こ、小林拓一郎と申します。この度は突然のお電話申し訳ございません。あ、あの御社のバスケットチームのですね、アイシンシーホースに佐古選手・・そ、その、佐古選手が大好きでして、その、一度でいいので、名前を呼ばせてください!」
「えっと、ちょっと何をおっしゃってるのかよく理解が出来ないので、一度こちらに来て頂くことは可能でしょうか?」とのお返事。
「はい、行きます!」
電話を切り後で会話を冷静に振り返ってみる。
いきなり「佐古選手が大好きです!名前を呼ばせてください!」って。
どう考えたって尋常じゃない電話だ。
普通に考えりゃ、「名前?はい、勝手にお呼びください」だ。
こんなわけのわからんやつの電話にもすごく丁寧に対応してくださった◯◯さん。
その後、会社を訪問することに。これまたドッキドキ。人生においてトップ3に入る緊張感。スーツなんてないから、持ってる中で一番綺麗な洋服着て。
応接室ってところで待っていると、会ってくださったのは、当時のバスケット部の部長さん。
伝えた。
いかに佐古選手が好きか。
マジックジョンソンオールスターズと日本代表の試合を観て、そこから佐古選手の虜だってこと。
修学旅行でも会いに行ったけど会えなかった話も。
そして、『ファイブ』を読んでいてもたってもいられなくなったことも。
「一度で良いんです!一度でいいから、僕に佐古選手の名前をコールさせてください!」
じっくり話を聞いてくれた部長さん。
「・・わかりました。そんなにも言ってくださるなら、是非、お願いしたいと思います!」 というご返答が!!
時期が時期でもうレギュラーシーズンも終盤。
ホームゲームも残すところ最終節のみ。
当時は日曜日の番組をやっていたので、土曜日のみお試しでやってみるということに。
迎えた試合当日。
いよいよだ、いよいよこの瞬間を迎える・・
「ナンバーツーーーー、ケンイチーーサーーコーー!」
会場に響いた自分の声。
佐古選手の名前をコールした瞬間、全身の鳥肌が立ち、しばらくそれがおさまらず。
今思うとあれが本物の「ふるえる」ってやつ。
この素晴らしい機会をくださった全ての皆様に今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
本当に、ありがとうございます!
そして、何かやろうと悩んでる方、とりあえず一歩踏み出してみて!
だって、あの日があったからこそ、自分の今がある。
あれから10年。
シーホース三河のホームコートMCとして迎えられたBリーグ元年を心から楽しんだ。
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