札幌、福岡と「正解シリーズ」が続いて、何故、名古屋が3番目に選ばれたのか!?
ご存知の方も多いと思いますが、あの『BRUTUS』の今回の特集が、な、な、なんと、「名古屋の正解」というタイトルで、名古屋特集なんです!しかも、そこに、な、な、な、なんと!僭越ながら、私、小林拓一郎の『tTime』という番組を取り上げていただいているのです!そのご縁もあり、発売日の6月14日(金)に、名古屋みなと蔦屋書店主催のトークイベント、『出張BRUTUS』に参加してまいりました。トーク参加者としては、僕と、『BRUTUS』編集の中西剛さんと、『大ナゴヤツアーズ』を取材する加藤幹泰さん(通称、ミッキー)の3人。取材の裏話など織り交ぜながら、大盛り上がりの1時間でした。
では、どんな話で盛り上がったのか、非常にかいつまんでなんですが、ご紹介していきたいと思います。まずはやっぱりここでしょう。札幌、福岡と「正解シリーズ」が続いて、「何故、名古屋が3番目の特集として選ばれたのか!?だって、海外ミュージシャンだったり、なんなら国内アーティストでも、”名古屋飛ばし”したりする過去(というか現状もか)がある中、何故、飛ばすどころか、3番目という早い順番で選んでくれたのか!?ってところです。
「そもそも、そういう感じで、名古屋人たちってネガティブなことを言うんですよ、なんで名古屋なんですか?って(笑)」
中西さんからいきなりのカウンターパンチ。「でもね、僕の周りで名古屋に遊びに行ってる人たちは、「今、名古屋面白いよ!」と言うんです。このギャップはなんなんだろう?このギャップは特集として面白くなるだろう、ということで、選びました。」確かにね、GWでも、旅行に行きたい場所で1位に選ばれたりしてたしね。
では、「名古屋の正解」の取材はどう進められたのか!?『BRUTUS (ブルータス)』の編集、中西さんの苦労話も!
しかし、いざ特集を組もうと名古屋のリサーチを始めると、いきなり大変だったとか。「「どこか面白いとこ教えてくださいよ」って名古屋の人たちに聞くんですけど、「いや、無いですよ、面白いとこ」と言われるんです、もうやめようかなって思いましたよね(笑)」と。でも、少しお話を進めていくと、「こんなとこ、ありますけど・・」ってだんだん情報が出てくる。
これは名古屋人の気質だったりするのかも!?『大ナゴヤツアーズ』の加藤ミッキーはこう分析します。「大口を叩いて、そのあとのカウンターを恐れている感じはありますよね」と。つまり、「ここ面白いですよ!」って強く勧めて行ってもらったけど、「うーん・・」みたいな反応されるのが、怖い。だったら、無理に発信せずに自分だけの楽しみでとっておこう、みたいな。「うちに秘めるもので楽しむタイプが多い。むっつり体質ですね(笑)」確かになー。自分の周りにもそういうタイプの人多い。僕なんかは、オススメがあると、誰よりもハードル上げて紹介したりしちゃうから、紹介される側の人間やお店が嫌がるってことも多々あるけれど(笑)
でもね、この”むっつり体質”が故に、ゆっくり丁寧に話を進めていくと、徐々に、ポツポツと名古屋の良さや面白いお店、場所、人などを語り出すんです。僕も職業柄、色んなミュージシャンにお会いしますが、一様にして皆さん口を揃えておっしゃるのが、「最初は堅い印象がありますよね」、と。
しかし、名古屋という街に足繁く通い続けると、お客さんたちの心のドアが段々開いて行って、ギーっと全開状態になったら、二度と閉じられう事はなく、開きっぱなしだと。一度信頼したり、受け入れた人間に対しては、どこまでも熱く、自分たちの仲間として応援してくれる。
『BRUTUS』の「名古屋の正解シリーズ」の取材でも、最初名古屋の面白いとこ無いよって言ってた人が、後から、ここもあそこも、って超長文のメールが送られてきたそうです。最初っからここもあそこもってたくさんリストアップしてきた札幌や福岡とは全く違う取材行程だったそうです。すでに、取材段階で地域性が出てたわけです。中西さんはこう付け加えました。
「こんな個性的な街が日本のど真ん中にあるのが、そもそも日本の面白さですよね」
大ナゴヤツアーズ、加藤さんが思う、「名古屋の人」とは!?エクストリームな人物たちの宝庫!
『大ナゴヤツアーズ』で、「人に会いに行ってる」というミッキーこと、加藤さん。彼が思う、「名古屋人」とは?
「エクストリームだらけです。と言うか、愛情に長けた人が多い。興味、お仕事にぐーっと入られる方が多い。またそんな方達は、広く発信していくというより、身近な人たちと、自分のやってることを噛み締めて楽しみたいって人が多いかも。そうなると、他の地域からは情報としては見えにくくなるのは仕方がないですよね。」と。
本当、おっしゃる通りかも。僕の周りでも面白い人たちはたくさん名古屋にいて、でも、みなさん外に向けて発信ってのが、例えば国内の他の地域ではなく、もはや世界に向けて発信してたり。あと、これは持論ですが、名古屋ってちょうど良い大きさなんですよね、きっと。大都市過ぎない。だからこそ。エクストリームに尖ってたり、面白いことやってる人たちが、各業界にいらっしゃるんだけど、そのエクストリームな人たちが業界を超えて出会える街が、名古屋かなって思うんです。「エクストリーム過ぎて、実際、紙面に載せられなかった人もいらっしゃいますから」と、中西さん(笑)
驚いたのは、「名古屋の正解」の中に、千代田エリアの特集があったこと!『Pharmacy Coffee Lab』も千代田です。
「千代田ってエリアをあまり聞いたことがなかったんだけど、実際に歩いてみたら面白かった。『Circles』がハブとなって、自然発生的に良いお店が住宅街に点々とあって、ピースフルな良い街だなって。後、名古屋の人もまだ「千代田?」ってなってる感じが、取り上げるのに良い。」
実際にこれから千代田でコーヒーショップを始める自分にとっては、とっても嬉しい特集の一つでした。中西さんでは無いけれど、他のスタッフの方がおっしゃってたのは、「昔の中目黒を感じるんですよね」と。
昔の中目黒も、これといってランドマーク的なものがある街ではなかったけれど、個性的なお店がポツポツとオープンしていき、その点と点が繋がって、線になって、さらには面となって街として栄えていったそうな。
千代田もまさにそう。大きなお店が入る場所がなくて、そうなると、自ずと個人店が集まってくるんです。個人店はオンリーワン、となると、ここにしかないお店が集まる面白いエリアとなる。『Pharmacy Coffee Lab』も一翼を担えるお店になれたらと思います。
『BRUTUS (ブルータス)』はラジオ好き!そういえば、昔も特集があったね、「なにしろラジオ好きなもので」!
どうやら他の特集は割と早い段階から決まっていたけれど、「ラジオの正解」って特集は最初は無かったそうです。
でも、『BRUTUS』の西田編集長は大のラジオ好き。過去にも「なにしろラジオ好きなもので」って特集もやったことがあるくらい!(発売された時、嬉しくて買いましたよ!)「名古屋の正解」の編集を進めていくと、西田編集長がおっしゃったそうです、「おい、ラジオがねーじゃねーか。地域のことを知るには、ラジオが一番なんだよ。」と。編集長、「それ、正解っっっ!」ありがとうとございます(嬉泣)
しかし、ラジオってその地域に聴きに行かないと出会えない。じゃあ、そのラジオの正解ってなんだ?ってリサーチをしたそうです。
色んな人に聞くと、「コバタク、コバタク」と答えが返ってきた、と。いやはや、これまでズブズブな関係を各所で作っておいて良かった(笑)
「正解って思いました?」
純粋な気持ちで中西さんに質問してしまうよね(笑)中西さんはこう答えてくれました、
「ベテランの方の名前もたくさん挙がったけれど、まず『BRUTUS』世代にとって、ハマる音楽が番組で流れていた。
そして、特集でも取り上げた千代田でコーヒーショップやるらしいし、番組主催で『tTimeFes』なんてフェスもやったりと、ラジオがハブになってるんだけど、そのラジオを超えて、コバタクという人は、街のハブになろうとしている、だからラジオの正解!」
照れちゃうけれど、中西さんのこのご意見は、素直に嬉しかったです。だって、デビューからずっとそういう想いで喋ってきたし、僕がラジオを続ける理由がまさにそれ、「ハブになる」ってことなんです。魂込めて音楽をやるアーティストとリスナーさん、愛情込めて料理作るシェフとリスナーさん、たゆまぬ努力を惜しまないスポーツ選手とリスナーさん、などなど、自分が「ハブ」になることで、出会うべく人たちが繋がっていく。これこそ自分が心から嬉しいと思えて、楽しいと思えることなんです。「好き」と「好き」が繋がっていく。そこを評価してくださっての「ラジオの正解」という称号は、本当に光栄です。
『BRUTUS (ブルータス)』、「名古屋の正解」の「ラジオの正解」の裏話。
ここからは、裏話。
取材の時に聞かれたんです、「コバタクさんって他のラジオって聴くんですか?」と。いや、最近は耳学問でYouTubeなんかで講義を聴いたりしてるのと、あとは、人のラジオを聴いてると「自分だったらこう喋るな」って、同じ職種の立場で聴いてしまって、全くオフに切り替えられないので、「実はあまり聴いてないんです。」と答えると、
「だって、正解ですもんね(笑)」
ニヤニヤしながら中西さんにいじられました(笑)