スペシャルティコーヒーから作り上げるオリジナルブレンド、その黄金比を模索
お店のハード部分も出来上がってまいりました。電気、水道工事がほぼ完了。小さいお店ながらも、やはりかかるもの(¥)はかかる。これもまたやってみないとわからなかったことだらけ。そうは言っても、金額も相当勉強してくださって、細部にわたってまで丁寧なお仕事してくださった「株式会社ニミリデザイン」「㮈村電気」の皆様、ありがとうございます!『ホシザキ』でリースした冷蔵庫や製氷機、『ニッセイ』のソフトクリームマシーンや『LA MARZOCCO』のエスプレッソマシーンなどの機材も搬入され、あとは、『STORE IN FACTORY』で購入したカウンターがここに入れば・・・ほぼ完成!いつでもお店は始められる状態です!・・と言っても、あくまでも、それはハード面の話。これからソフト面もしっかり作り上げていかねばならない段階です。その第1弾として、早速お店で働くメンバー皆んな全員で集まって、「オリジナルブレンド」を作りました!
今までも、『ポートランドリビング』でオレゴンの自然の風景や、『COFFEE & B』で往年のNBA選手をイメージしたものを作ったり、『シーホース三河』でも、「シーホースブルー」と「ブラックゴールド」というオリジナルブンレドを何回も作ってきました。が、お店で常に出すものとしてのオリジナルブレンド作りは、初めて。しかも、今回は僕の頭の中にあるものを具現化するというパターンではなく、このお店に関わる10人の脳が繋がる必要があるわけです。『MITTS COFFEE STAND』のバリスタのマイマイが用意してくれたのは、インドネシア、エチオピア、ブラジル、コロンビア、ニカラグアの豆で、全てスペシャルティコーヒー。ここから3つほど選び、それをブレンドして行きます。「1:1:1」だったり、時に「1:2:1」だったり、その割合はその時その時の感覚。少ない経験値ではありますが、「美味しい!」って思えるものは、往々にして最初の感覚で選んだ割合で生まれることが多かったりします。しかし、この日は徹底的に話し合い、とことん飲み合い、味を決めて行きました。コーヒーのお勉強会も兼ねていたので、今まで、「コーヒーはコーヒー」くらいだったスタッフも、飲み比べることで、こんなにも味の広がりや深みが違うってことに驚いてましたね。
コーヒーのブレンドの名前決まる、その名も・・「anco」と「natumi」!
模索した結果、2種類のオリジナルブレンドが完成しました!「anco」と「natumi」です。「anco」は「あんこ」と読みます。これもメンバー全員でブレインストーミングした結果出てきた名前。このブレンドを飲んでパッと頭に浮かんだワードをなんでもいいので、全員が発言していく。ここでブレストの基本なんですが、まずは、バカな意見から初めていく。最初に発言する人がそれっぽいこと言ってしまったら、いきなり全員の脳が萎縮してしまうんです。だから、まずはバカなことから言って、それを否定しないのは当たり前で、むしろ、そのバカな意見もすかさず褒める、「いいね、それ!」って。これは、教育にマネージメントを持ち込んだ藤原和博って方の本にも書かれてるので、よかったら参考にしてみてください。
話がそれましたが、この「anco」は、「ニカラグア エルススピロ 深煎り」、「コスタリカ ブルマス 深煎り」、「ブラジル サンジュタス タデウ 深煎り」と、中南米の農園の豆の深煎りを中心に、全て「1:1:1」の割合で配合しました。テイスティングした後のブレストで、僕が何気無く、「ちょっと深みのあるブレンドが、小倉トーストを食べたくなる・・だから「あんこ」!」って言ったんです。そしたら、「ふふ」と、MITTSの阿部さんに鼻で笑われて、「ダメです」っていきなり否定されました(笑)さっき言ったでしょ、誰かの意見を否定する、ブレストで絶対やっちゃダメなやつー!(笑)でもね、その10秒後くらいに、「いや、でもそれ、やっぱり、いいかもしれないです・・」と急に真面目な顔になり、こう続けました。「以前から僕らが話してる”名古屋らしいもの”で、”名古屋の新名物”ってのを作りたいってのがあったじゃないですか?それにこの「あんこ」って名前はぴったりかもしれない!」と。もともと、「小倉トースト」が有名な名古屋において、「あんこ」のイメージは定着もしていて、それを英語表記「anco」にして、コーヒーのブレンドにしてしまうという発想。ね、オリジナルブレンドすら「遊び方改革」の一環なんです。
もう一つの「natumi」は、酸味、香り共にスッキリしていて、爽やかなテイスト。「インドネシア スマトラ 深煎り」、「ニカラグア ラスデリシャス 中煎り」、「ブラジル サンジュタス タデウ 深煎り」を「1:1:2」の割合で配合。「スポーツした後にゴクゴク飲みたい」「なんか夏っぽい」みたいな意見が出た後に、スタッフの田中くんが、「ヤバTの曲の『ヤバみ』的な感じで、「夏み」ってどうですか?」と、おおおおおお!良いじゃない!これぞ、ブレストの力!その後、「あんこ」も「夏み」も英語表記にしようとなり、そこも一工夫しよう、と。「あんこ」は最終的に可愛いフォルム重視で、「anco」にしました。「ko」じゃなくて、「co」。そして、「an」のところも「understand」の発音のノリで、「un」ってのも考えたんですが、これ、下手すると、「うん◯」ってなるから、イカンイカンと(笑)「夏み」は、普通に表記すると「natsumi」となるんですが、これも「s」が無い方が可愛らしくなるって判断で「natumi」に。普通にブレンド作って、普通に名前をつけたって面白くない。普通にやったって「遊び方改革」じゃない。ってことで、ブレンド作りも、僕ららしく遊んでみました!こちら、ブレンド作る過程を動画撮影もしているので、また近日僕のYouTubeページ『tのへや』にアップしますので、是非、チャンネル登録もお願いします!
https://www.youtube.com/channel/UC5Mh9jli31ptf_UIyiLRB5w